名場面集1

image

 

パーキーザーPakeezah(1972) はヒンディー映画の名作で、インド映画文法で語られる物語の起伏に不思議な魅力があるが、劇中でタワーイフたちが踊るカッタク(ムジュラー)もすばらしい。

chalte chalte
娼館 (コーターkotha)の看板である主人公をミーナー・クマーリー Meena Kumari が演じる。歌はラター・マンゲーシュカル。 カラオケ版
inhi logo ne
ラクナウーの花街で窓ごとに踊られるムジュラー。「デーヴダース」(2002)の娼館場面の典拠だ。
thare rahiyo
タワーイフの意地と駆け引き、客たちのサヤあてが描かれる。

 

f:id:moonleex:20200714225652p:plain

 

madhura madhura madhura  Arjun (2004)
テルグ映画の豪勢なダンス、でなくて「場面」に注目。
このタミル・ナードゥのミーナッチ(テルグではミーナークシ)寺院の貯水池、
および背後にそびえ立つ楼門群(ゴープラム)は、みなセット。
フランス映画「ポンヌフの恋人」は、ポンヌフやサマリテーヌ百貨店周辺を完全セットで再現して製作者を破産させたが、これも建築に半年かけている。
インド映画の大道具の仕事って楽しそうだ。この質感はCGでは出せない。

同じセットで夜のダンスもある。
ITで栄えるアーンドラ・プラデーシュ州人口の7573万人は、フランス7410万人より多い。(2014年にテランガーナ州が分割された)
Priyan News & Gossip サイト(日本語)に、このセットについての記事(07年4月13日)がある。

 

image

 

名場面といえばここまでやってくれなくてもと思うのが、キートンもびっくりDil se (1998)のchaiyya chaiyya 。歌も撮影もシャー・ルクはじめダンサーの根性もすばらしいが、労災保険とかどうなってるのだろう(それ以前に交通事情が・・)。踊り子はマライカー・アローラーMalaika Arora。振付はファラー・カーン Farha Khan. 

 

image

 

pyar kiya to darna kya  Mughal e azam 偉大なるムガル(1960)。

Devdas(2002)が出るまでは、もっとも金を使ったインド映画で、アクバル大帝と王子サリームの確執を描いている。その原因となる踊り子を演じたマドゥバーラーは、50-60年代に絶大な人気があった。
元の作品はパートカラーで、全編カラー化して05年に再公開された。この踊りは最初からカラーだった部分。
Mughal e azamはUmrao Jaanなどと同じくウルドゥー語で製作されている。

 

image

 

ヒンディー映画歴代人気第1位だったSholay「炎 ショーレー」(1975)の有名なホーリーの祭のシーン。holi ke din 
主演:アミターブ・バッチャン、ヘーマー・マーリニー、ダルメーンドラ。