摩西妮

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モーヒニとバースマスラの説話は映画の題材でよく取り上げられるが、パドミニも二作で演じている。


バースマスラはシヴァの熱心な帰依者で、苦行をシヴァが憐れんで「頭に手をかざした者をすべて灰にする」超能力をさずける。ところが自分が実験台にされかけたのでシヴァは裸足で逃げ出してヴィシュヌに助けを求める。ヴィシュヌは美女の代名詞であるモーヒニMohiniに化身して計略でバースマスラを倒す、という話だ。

 

Padmini在电影Mohini Bhasmasura
Paadali mathiyaadali (tube )
Vijayam Idigo  (tube )
(Mohini Bhasmasura 1966 Telugu)
マーヤーバザールMayabazaarで狂言回しのガトートカチャを演じた S.V.Ranga Rao が太宰の「惚れたが悪いか。」みたいなバースマスラになる。パドミニの演技歴でもっとも官能的な踊りで誘惑し、表現力のありたけを尽くして恋の亡者を滅ぼす。

 

 毗湿奴为救湿婆变美女 (tube)
(Sabarimala Ayyappan 1961 Malayalam)
この話には続きがあって、シヴァがあろうことかモーヒニに欲情した結果マラヤーリーの神アイヤッパンが誕生することになる。

 

Mohini Bhasmasuraの古典が
Maya Bazar(1957) Mohini Bhasmasura Dance  だ。
ここではトラヴァンコール姉妹の師匠である Guru Gopinath がバースマスラ、弟子のRagini Devi がモーヒニ、Gopikrishna がシヴァを、ほかならぬガトートカチャの御前で演じている。
振付は Krishnamurthy Pasumarthy で、出身のヤクシャガーナにのっとった演出がおこなわれているようだ。
現在のカンナダ・ヤクシャガーナの一例
Yakshagana / Bhasmasura Mohini

 

ゴーピー・クリシュナは Gopi Krishna Bhashmasur Mohini  でも場面に二役で登場するが、ヒンディー映画でモーヒニがマドゥマティーMadhumatiである以外詳細がわからない。

ビリビリの各版本Mohini与Bhasmasurで6本のクリップがシリーズ紹介されているが、すでに紹介した古典以外はほぼ出来が悪い。中では 艶麗摩西妮 Dance Vishnu Bhagwaan as Mohini with Bhasmasurは布教用?であるようだが、ダンサーは達者だ。

 

【印度歌舞】风情万种摩悉妮  (tube )
Har Har Mahadev (1974 Hindi)は話がコンパクトでわかりやすい。アルナー・イーラーニーArna Irani がモーヒニで、同作品ではマラーティー女優のジャイシュリー・ガドカルがパールヴァティーを演じている。