回転すると中国の水系に似ている。北のブラマプトラ川は黄河の大蛇行を思わせるし、南のインダス川は珠江に相当する。長江はデカン高原に突き当たって曲がり、北上するガンガーとなる。
インド世界の北の水系はヒマーラヤに源を発しているが、黄河長江はチベット高原から流れ来たっている。どちらも漂流してきたインド大陸が、ユーラシア大陸に衝突して生まれた大地のシワだ。
デカ鼻みたいにデカン高原が突き立っている。千万里の長城のようなヒマーラヤによって隔離されているが、沿海部は広大だ。巨人の壁のうすいところから、人は陸続としてやってきた。インダス文明はメソポタミア交易で富を蓄積した。
中国を右回転すると水系の奥行きが深く、アジアの交通路や遊牧民世界と接続している。
稲の最初の栽培地は珠江流域らしい。