左肩にのっているのはヘビで、蛇女をイメージした衣装。
冒頭、肩甲骨はがしから入る。
おそろしく体がやわらかい。リプニツカヤのように、キャンドル・ポジションも取れる。
4回転サルコウ。きれいな着氷だが、離氷があやしい。
中野友加里のように速いドーナツ・スピン。
荒川静香いらいの見事なレイバック・イナバウアー。
ショートの衣装。
歴代最高といっていい才能のかたまりだが、ジャンプはトゥルソワのようなちゃんとした技術ではない。
プログラムも使い古しのボレロでは魅力がない。ゆるく単調なリズムのくりかえしで、高得点をとるためだけの計算された振付だ。いまを輝く踊り手なのに、ほんとにもったいない。どうせ蛇女をやるなら、偉大なスネークダンスの系譜をたどってほしかった。
リプニツカヤは自分でプログラムを選び、トゥトゥベリージェ・コーチは渋々それを許した。赤いコートはだれも忘れないだろう。
腹筋バキバキのトゥルソワ。負傷で全ロシア選手権まで出てこない。