バーニング・ダウン 爆発都市

 

劉徳華は痩身男女で肥胖、大隻佬で筋肉マン、盲探で全盲の探偵と、つねに観客を満足させることに献身してきた。

こんどは義足の爆弾解除専門家をバーニング・ダウン 爆発都市(拆彈專家2)で演じたというので、期待して観に行った。義足演技とCGはよい出来だ。

ところがそんな生やさしい話でなくて、香港での核爆発を阻止できるかという恐ろしい映画だった。

 

国際空港で戦術核8発、16トン が爆発する。

 

 

 

 

 

香港の市域は広島くらいなものだ。広島が15キロトンだから16トンの爆発規模は小さいが、放射能汚染はひどいことになる。

 

 

使われるのはW54核弾頭で、冷戦時代に開発された。携帯できる最小の核弾頭だったが、使用者が放射能でやられてしまうことがわかって結局廃止された。

 

爆破をたくらむのは無政府主義者ということになっている。チョムスキーはじめ全世界のアナキストに謝れといいたいが、深い意味はないので名前をおきかえれば最初から最後まで楽しむことができる。

インターナルアフェア無間道いらい最高の作品との、香港での世評もうなずける。監督は八仙飯店之人肉饅頭で最初に名をあげた人だが、根っからの職人なのだろう。

 

香港で核爆発は起きたのか、確かめるために足を運ぶことをおすすめする。香港映画そのものは健在だった。資本はアリババだが。