くるり 第五話

 

この回は母の日を口実に、母のいる東伊豆の実家に帰ることとなった。片瀬白田はよさそうな土地だ。両親の離婚がきっかけで、本音を言えない人間になった自分を知った生見は思わず涙ぐむ。これを見て、チェ・ジウのような役も出来るのではないかと思った。記憶と認知の物語だ。認知のカタルシスは、誤解が理解に転じたときに生じる。もちろんこのドラマは今様のあっさり演出だから、コテコテにはならないのだが。カーネーションの花びらを食べて、本心から「まずいよ」と泣き笑いする演技がよかった。

 

 

 

生見を最初に知ったセクシー田中さんでは、マンガ的演技が魅力的だった。髪もガーリーな長髪でなく、なんちゃってボブが似合っていた。くるりは不器用鈍感無垢を備えた正統派ヒロインだから、こういう表情は出てこない。