2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

今田美桜 花咲舞

今回は突然反社だのブラックな内容になってしまって、ごくせん風にかたをつけるかと思ったらさらにヘヴィーな巨悪がほのめかされた。どうするつもりだろう。いまさら筋トレを始めても遅いし。地上波の脚本家は信頼できないから、先が見えない。 しかたないか…

くるり 第三話

生見の主人公は、24才で自分をさがしている。痛い人間の領域にさしかかっている年ごろであっても、記憶喪失なので許される。実物の生見は22才でアメリカの首都をフランスと答えるような痛い人間だが、台詞をおぼえられるし他の人格になれる能力がある。つま…

花咲舞 第二話

安定して面白いが、今回は敵が小悪なので相棒か船越ドラマのようだった。毎回完結なら、ラストで犯人をビルの崖っぷちに追いつめて自白させてもいいくらいだ。 このコンビはいい。今田は心の強さとあどけなさが両立している。 下積みが長いから、今田は初期…

くるり 第二話

第二話では胸焼けしていた親切仕様のナレーションも消えて、ふつうのドラマになっていた。そうなるとこれは24才女性の自分さがしの話だとわかった。記憶喪失設定をのぞけば何ということもない語り口だが、生見の演技で感じよく観ることができる。ともさかり…

花咲舞がおもしろい

楽しみにしていたかいあって、期待を裏切らない出来だ。悪女の田中麻里鈴はゼロスタートの出世双六だったが、こちらは最初から猪突猛進で銀行内を水戸黄門のように暴れ回っている。前作は観ていないが、なにしろ今田美桜の眼力だから誰も文句をいえない。山…

くるり 366日

冬ドラマは大奥、Eye Love You は脱落で、マエストロは最終回の展開に呆れてリタイアしてひとつも完走できなかった。日本の脚本家はみな頭がおかしくなったのか、こちらがおかしいのかよくわからない。 それでもこりずに春ドラマのくるりを観てみた。 主演の…

荷風マイナス・ゼロ (80)

1809年 亜欧堂田善画 浅草 昭和19年(1944) 4月1日、阿部ゆきから鶏卵を贈られる。郵便切手5銭のところ7銭、葉書3銭となる。 4月2日、今年の春は風寒く花もなお開かず鶯も庭に来てさえずったことが一度もない。去年までは三月なかばごろから四月に至ると鶯は…

荷風マイナス・ゼロ (79)

浅草オペラ館演目 (東京都立博物館) 昭和19年(1944) 1月1日、曇って暗く正月元日は秋の夕暮れのようだ。小鳥も鳴かず犬の声もせず門巷は寂寥として昼もまた夜のごとし。 ・・このニ三年食物の事で忘れがたい人々の名を左に記す。 一 凌霜草廬主人(相磯)…

荷風マイナス・ゼロ (78)

阿部雪と行徳橋にて 1952年(昭和27) 昭和18年(1943) 10月3日、ガス風呂許可の届け書きを出せと言われ風雨のあと空が晴れたのをさいわいに赤坂新町のガス会社出張所におもむく。・・妓家はいよいよ多くなったようで稽古三味線の音がしきりに聞こえ、浴衣に…

荷風マイナス・ゼロ (77)

大東亜会議 右端はチャンドラ・ボース 東條の左は汪兆銘(1943年11月) 昭和18年(1943) 7月5日、冗談剰語 一 東京市を東京都と改称するという。何のためだろう。その意味を理解しがたい。京都の東とか西とかいうように聞こえて滑稽である。 一 日本人は忠孝…

荷風マイナス・ゼロ (76)

www.youtube.com 荷風が4月17日に観たモスコウの一夜は、チューブにupされている。第一次世界大戦中のロシアが舞台で、フランス映画だから台詞もフランス語なので荷風の興味を引いたのだった。 巴里祭(1933)のアナベラ演じる令嬢とロシア軍中尉の恋が物語の…

荷風マイナス・ゼロ (75)

累 竹原春泉画 昭和18年(1943) 4月2日、オペラ館踊り子に導かれて区役所前リスボンという洋食屋に入って食事する。一皿米飯付き1円である。客はたいてい公園の芸人だけである。 4月6日、浅草公園に行く。三四日前から米国飛行機襲来のおそれがあるといって街…

荷風マイナス・ゼロ (74)

ガダルカナル島 ニューギニアの東隣にニューブリテン島があり、1942年1月に日本軍は英濠軍を破り占領した。ラバウルに要塞が造られ敗戦まで存続した。水木しげるはラバウルに送りこまれ、かろうじて生き残っている。 そこから1000km南東にガダルカナル島があ…