
「憂きことのなほこの上に積もれかし限りある身の力ためさん」は熊沢蕃山の歌で山中鹿介説はあやまりのようだが、今田は今回も身にあまるものを背負いこもうとする。老中青の三世代でうまく回っていた現場に不法滞在外国人の問題が持ちこまれ、初めて今田は磯村職長にお言葉返しをすることになった。

ヤンドク!でささやき医師を演じた森崎ウィンは、ここでもお辞儀の深いクセ強医師として登場する。森崎は母が越南人で、越南国籍の労災患者に話しかけ治療にあたる。感銘を受けた磯村は、関係を深めていく。私生活がまだ見えない職長だが、ふたりの交わりにはブロマンスの匂いがする。
地域で結核の集団感染が起き、森崎はひそかに不法滞在労働者たちの治療に当たっていた。救急隊の急襲で運びこまれた患者たちに、磯村は緊急でない不法滞在者は受け入れられないと拒絶する。
そこには不法労働を援助しているのではないかとの、森崎への疑いと失望が根にあった。ふだんの磯村なら感染拡大に背を向けたり、人権より国籍を優先するようなトリアージはしないだろう。横浜人なら、入管は外国人医療など無視していることも知っているはずだ。
今田は「ここは日本です。日本の医者が救わなくて誰が救うんですか。」とお言葉返しをする。そこに今田が親しくなった、越南人の病院清掃員が運びこまれる。廃棄物の注射針からウィルス性肝炎を発病したのに、これまで失職をおそれて我慢していたのだった。

「奴隷みたいに扱ってきたのは、私たち日本の制度です。」と今田はたたみかける。これには磯村も降参するしかなかった。
毎回の綱渡りで、いったい今田はどこまで行くのだろう。

友情のしるしのミサンガ。






























