変女子

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ちょっとあるいは大いに変わった女子が主人公のドラマは系譜がある。トリックの仲間由紀恵を念頭においているが、そこを起点とする流れだ。自分の頭の中だけの絵空事で、客観的な歴史ではない。

山田奈緒子は変わっているといっても、手品が下手で貧しいという以外きわだったところはない。ただ母親が霊媒の家系で、諸星のように変な人間を引き寄せてしまう。

 

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その原型はケイゾク中谷美紀で、変人の天才探偵という典型の女性版だった。不潔な美人という個性があったが、それよりも既成の刑事ドラマを自分で壊していく筋運びが革新的だった。

 

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中谷の直接の後継者は、数学の天才である橋本愛ハードナッツ!だった。橋本の才気は、能年のポンコツぶりとクレヨンしんちゃんをまぜた造型にあらわれていた。

 

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さらにそれは、小松菜奈のスリル!~赤の章に引き継がれている。小松は存在自体が変なので、問題なく天才探偵役をこなしていた。

 

この変女子系列のあいまには、のだめの上野樹里などもはさまれる。さかのぼればお魚くわえたサザエさんとか、美空ひばりのおしゃれ狂女なども入るのだろう。

 

しかしほんとの変女の起源は、尾崎翠第七官界彷徨の小野町子ではないか。

どれくらい変かというと、女子高生がタイムスリップして狂乱の1920年代に着地しラノベを書いているくらいに時を超えている。この項は続く。