賭ケグルイ第二作は、前半は万能の人森川葵が主役で後半は浜辺も出るが群像劇だった。森川主演ドラマの賭ケグルイ双の合間に撮影されたらしく、第一作のような群衆シーンもなく非常に安上がりな製作だ。
浜辺美波の蛇喰夢子はラスボスではあるが、記号的象徴的存在だった。シリーズの主要人物にそれぞれ照明は当たっていて、断片的で忠臣蔵のようだ。
象徴性をよく表しているのが前髪のあつかいで、2は第一作とちがって夢子の前髪は眉をおおったまま表情がまったく見えない。浜辺ショーにならないようバランスをとったのだろう。ジャニーズの投入を含め、いろいろな思惑の合力でできあがった一編に思えた。両岸三地の狂賭之淵ファンは満足しないだろう。
それでも映画館の音響設備は格別で、浜辺のうるわしい声が聴けたので満足だ。
前髪の威力を感じたので、旧作のそこはかとなく眉が自己主張する画像を貼りたくなった。前髪があるのに眉が見える不思議な構造はマンガ表現から来ていると思うが、美容技術が現実のものとした。