龍虎少爺 (1981)
大陸功夫片は名所旧跡にロケし、歴史や風俗もわかるし、武術は一流で、脚本もしっかりして、音楽も地元の交響楽団を使い、よく出来た街中華の料理の味わいがある。ところがこちらは香港の功夫映画で育ったので、ジャンクが恋しくなるというものだ。
楊菁菁は80年代大陸女ドラゴンとちがい、ジュニア武術冠軍を獲得したあとまっすぐ香港映画界に身を投じた。しかし武侠片はすでに下火で、参加した邵氏電影は廃業とTVへの転換期に来ていた。
そのため出演作品はほとんど爛片ひどい映画で、よくいえばいかにも香港らしい風味に満ちている。大陸の才能がいかに落日の日々に付きあったかの記録ともいえる。
龍虎少爺は傅聲、劉家輝主演で王龍威と楊菁菁が敵役の宝探しだった。以前の楊菁菁記事でも貼ったが消えたので、再度リンクし直す。菁菁のベストファイトだろう。
傅聲はただの変態で五行羅漢陣は五人がかりで王龍威を倒そうとする卑怯な戦法だし、どちらが正義なのかわからないラストの闘いだった。
羅漢陣を破る
菁菁のほうが腕が立つ
傅聲は体中のあちこちに武器をしのばせている
鎖で動きを封じるせこい戦術
トリモチにからめる汚い戦法
窮地を救う王龍威のほうが大侠というにふさわしい