セクシー田中さんは、淡々としたドラマだ。生見愛瑠があやまってステージの柱をサムソンのように倒してしまい、デリラとして梁を支えたくらいしか事件は起きない。
第六話では木南晴夏の田中さんがトリの出番前に緊張してお腹を下し、トイレから出られなくなった。ダラブッカを習いはじめた田中さんフォロワーが、間をつなぐために舞台に立って演奏をはじめる。しかしバラディBeladiのリズムしかしらないので、延々とそれを叩きつづける。客席がザワザワしだしたところで助っ人が入り、セッションとなってなんとかその場は救われたのだった。
バラディについては、以前も紹介したベリーダンスサイトに記事がある。ド(ン)ドン ・タッ ドン タッと鳴らす、いかにもアラビアンな音色だ。
実演だとこんなぐあいだ。
これも前に紹介したワルダの、「たとえ愛するあなたが遠く離れていても」で使われているのもバラディだと思う。
セクシー田中さんの原作者は女性のようで、最初クズとして登場した男たちにもよいところがあるのがわかって主人公たちの心が揺れる展開になっている。
だが断じてそのようなことはありえないと、小声で助言したい。