イラン・バイク縦断

Sar Yazd 要塞跡 ササーン朝時代の戦時食料貯蔵庫 ヤズド地方

 

 

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パーキスターン・パンジャーブ州Nankana Sahib出身でドイツ在住のVloggerが、2020年の7月に里帰りでドイツからトルコとイランを通ってバイク旅行をした。その記録がyoutubeに英字幕付きでupされている。(イラン編はEp.42から始まっているが、出入国につきものの面倒ないきさつは最後に載せることにする。)

up主は冒険心、体力、知力、気配りをそなえた好漢だ。Nankana Sahibはラーホールとファイサラーバードの中間にある。

 

トルコのエルズルムからイランのバーザルガーンを経由して入国した。7日間ヴィザしかもらえなかったので、ひたすらバイクをかっ飛ばすことになった。道筋はタブリーズ、コム、エスファハーンケルマーン、ルフト砂漠からパーキスターンのTaftanにいたる。直線でも1600km以上の距離で、夏でもありかなり過酷な強行軍だ。実際は2000kmを超えている。愛車はBMWの310ccで、メットにカメラを装着している。

 

イラン二日目の朝をタブリーズで迎え、早朝グランドバザールを訪ねた。金曜日なのでバーザールはお休みだ。 

長居せずハイウェーに乗ったが無料だった。あとで理由が分かるけれども、高速はバイク禁止なのだった。しかし地元民もバイクで走っているので、警察に気をつけながら走行をつづけた。

 

国内用のSIMしか買えないから、ネットには接続できない。それでもマップをダウンロードしていたので、道案内には不自由しなかった。大きな町でネットを利用し、ホテル情報をえた。

up主はウルドゥ話者で、ペルシア文字の標識で苦労はなかった。なにより地元民がみな親切で手を差しのべてくれた。ただウルドゥとペルシア語では会話は成立しなかった。漢字熟語を知っていても中国人とは話せないのとおなじだ。そのかわりgoogle翻訳が役に立った。

先を急ぐのでテヘランには寄らず、近郊のSavehに泊まった。この日は600kmかせいだ。キャンプするつもりだったが、地元民にあぶないといわれたのでホテルを利用した。立派なところで、30ユーロ(4300円)と高かった。

 

 



三日目

Central Iran Ep. 45 | Qom to Isfahan | Motorcycle Tour Germany to Pakistan on BMW G310GS

 

ファーティマ聖廟のなか

 

up主はムスリムで、出発時にはビスミッラーと唱えアッラーハーフィズで一日を終える。聖都コムに立ち寄り、モスク内部の貴重な映像を紹介してくれる。カメラはだめだが、GoProやスマホは大丈夫なのだった。

 

コム砂漠を通り、先史時代からの村Avaneyahで持参したドローンを飛ばし撮影した。

エスファハーンに着き、20ユーロのホテルに宿泊した。内装設備ともしゃれている。

当地ではレストランで食したDiziという料理と、野菜入りラッスィーをおすすめとしている。

 

 

 

 

四日目

Isfahan Iran Ep. 46 | Esfahan Nisf Jahan

 

33アーチ橋 サファヴィー朝時代の建設

 

Esfahan Nisf Jahanは「エスファハーンは世界の半分」という古来の美称。

翌日は一日かけてエスファハーンを回る。

ナクシュ・ジャハーン広場にまず行き、イマームモスクの内部を見せてくれる。リザー・アッバースィーがデザインしたタイルも見られる。さらにバーザールの工房を散策している。

昼は暑さで閑散としているが、夕方になると生活がはじまるのはラシュトとおなじだ。日暮れになってから訪問した、モッラバーシMollabashiハウスというサファヴィー時代の天文学者の私邸が豪華だ。

33アーチ橋(Si O Si Pol)は、涼しくなると人で混雑する。車の騒音がひどいらしい。

ここまで、ホテルで知り合った地元民が観光案内してくれた。その人が通っている英語学校を訪ね歓迎される。レストランではTahchinという料理がおすすめだとのこと。夜のナクシュ・ジャハーン広場にも立ち寄った。

 

 

五日目

700km Ride through Historical Eastern Iran Ep. 47

 

この日はエスファハーンからケルマーンをめざす。ここから3日間で1400km走らなければならない。大小問わず通過する町はきれいで、ゴミやペットボトルひとつ落ちていない。

 

ヤズド近くのNaryn城跡に寄ってドローンを飛ばした。

 

道がよくて120km出せる。ただ熱気がひどく、ジャケットのジッパーは閉めたままにする。ほんとうに暑いところでは、体を外気から遮断する必要がある。眠気もおそってくる。

ランチは1.2ユーロ(160円)でけっこうなものが食べられる。

 

ヤズドに寄ることは断念してケルマーンへ向かうことにする。ほぼ700kmの行程だ。途中のSar Yazd castleでドローンを飛ばした。(冒頭画像)

 

 

 

 

六日目

DANGEROUS Solo Camping Experience in the DESERT OF IRAN Ep. 48

 

 

ケルマーンからバムを経てルート砂漠Dasht e Lutに向かう。イランはガソリンが安くリッター20円で給油できた。

この旅でup主は砂漠キャンプを計画していた。道は塩まじりだ。ルート砂漠は世界一温度が高い所で、70度を記録している。携行した水は湯になってしまったが、親切な地元の旅人に冷たい水をめぐんでもらい生き返る。

ハイウェーをはずれて砂漠のまんなかにテントを張る。火星のようだ。生き物がいないのでその点は安全だが、バイクのチェーンが切れたら終わりだ。 

次の日はザーヘダーンからパーキスターンのTaftanに向かう。

 

 

 

 

 

 

 

出入国

実用的知識に満ちているが、楽しくはない。

 

イラン入国

CROSSING INTO IRAN Ep. 43 | Turkey to Iran

トルコ側のDoğubayazıtから入る。

 

 

 

パーキスターン入国

 

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NOT ALLOWED TO CROSS Taftan Border Pakistan Iran Ep. 49

 

Crossing into Pakistan EP. 50 | Taftan Border Pakistan Iran

 

ヴィザ期限最後の日になっても通してくれなかったが、苦労のすえ入国できてパーキスターン編へとつづく。