ハーフィズ Hafiz Shirazi (14世紀シーラーズの人)
ガザルはアラブ由来の詩型で、抒情詩にあたる。ただハーフィズの場合、恋人と酒の詩がもっぱらだ。恋と酒しか詠じていないといってもいいが、恋人は神、酒は宗教的陶酔の置き換えともされていて無限に解釈を広げることができる。そのため時代を越えて、いまも作品は愛誦されている。恋も酒も古代社会では社会関係から逸脱したもので、手の届かない何かを投影できる器といえる。
また恋人は通例では彼女と日本語訳されるが、ペルシア語代名詞に性別はないので彼であってもかまわない。
外国語詩だから、翻訳しても意味がわかるだけで詩的感興や音楽性は伝わってこない。しかし歌になれば、詩を感受した人の心持ちをおすそ分けしてもらえる。
これは以前にも紹介した「天使が酒場の扉をたたくのを見た」(ハーフィズ・ガザル184番)を歌ったもの。有名な作品なのでwikiにも記事がある。
南アジアのガザルを歌う姿に似ている。裏声はイランだ。
「あれは誰?」の題名がついている。ガザル191番。
ウズベク人歌手ウルドゥズ・トゥルディエワによる歌唱。ガザル3番。
以前にも紹介した古典歌手シャジャリーアーン。ガザル490、493から。シャジャリーアーンの歌唱はtubeにいくつもある。
ハーフィズ自身のアニメ朗読。
英逐語訳の朗誦。ガザル231番。