宝の小箱 (10)

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sri krishna geethopadesam は1967年の Sri Krishnavataram (テルグ)の一場面だ。親族同士の殺し合いに悩むアルジュナに、NTRのクリシュナがバガヴァッド・ギーターの一節を唱って聞かせ「武士の本業は殺人なのだから迷わず殺せ。行為する者はしない者にまさる。」と説く。さらにはおのれの Vishvarupa 宇宙形態を見せてアルジュナを恐怖させる。現代思想家も裸足で逃げるような説得力だが、ただの判断停止だとも思う。

 

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ここでの顔がたいへん神様らしく、これに限らずNTRはビリビリあたりでも仏陀顔と評されたりする。類型的でありながら個性的な独特の風貌だ。アイシュワルヤー・ラーイを初めて見たときは法隆寺金堂壁画を連想した。もちろん違うのだが似たような連想が働く。

 

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法隆寺勢至菩薩は、中央アジア的な莫高窟壁画とギリシア的なガンダーラ仏を混合したような異相をもっている。法医学的な識別とか、誰かやっていないか。

Sri Krishnavataram はクリシュナの生涯を描いたもので、最後は猟師に弱点の足を射られて死ぬところで終わっている。これはアキレウスの話と関係ないのだろうか。