宝の小箱 (9)

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1980年のスーパーマンはひどいもので、まだ大ヒットをとばす力はあったもののNTRの「何で出た」映画に属する。この年は7本に出演している。おなじ神人のクリシュナとくらべ、ちょっとベクトルがちがうだけでお笑いになってしまう。

暴走するバスを止めるのは一見英雄的だが、ちょっと前まではNTRが運転していたのだった。編集の悪さで理由がわからないまま席をはずしてこうなった。いちいちスーパーマンになる必要があっただろうか。背中のHマークはハヌマーンのことで、信心のおかげで超人になった。

 

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体は注射針が通らなくて不便するくらいだから、弾丸など何でもない。しかし手に転がり出たのは玉でなくて、なぜか薬莢のほうだ。このスーパーマンには、ちゃんと口ひげがある。

 

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ヒロインのジャヤプラダと空を飛ぶときは、魔法の絨毯みたいになっている。宇宙にまで連れ出して生命を危険にさらすが無事だった。ソング・シーンなのでたぶん幻想なのだろう。歌はチキチキバンバンのパクリ。ジャヤマーリニが悪女でいつものように成敗されるが、終始洋装で腹が見えない。

 

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yatkodi yassadiyya (Tikka Sankarayya 1968)はNTR45才で、軽快にステップを踏んでいる。ジャヤラリターは活力に満ちて、いい役者だったのだと思う。二人の組み合わせで楽しいダンスシーンになっている。将来の南インド二州の首相ペアなのはウソみたいな話だ。