Rainy day in Kerala / Ajai Poovadan
ドバイ在住のケーララ出身映像作家 Ajai Poovadan の3Dアニメが人気となっている。The Walk と題された連作で、記憶にもとづいてケーララの風景を再現し多くのマラヤーリーの共感を生んでいる。モンスーンが通りぬけたあとの濡れた木々や小道、田に鳴く牛、小川におよぐ魚、飛ぶ鳥、それらは外国人にとってもどこかなつかしいものだ。
Ajai Poovadan はドバイで建築デザインの仕事をして、同時にさまざまな創作活動をおこなっている。ドバイは4月から移動制限が行われ、7月に入って少し落ち着いてきたらしい。そのつれづれと、おなじくコロナ禍にある故郷の人々へのなぐさめに作った映像が思わぬ反響を生んだようだ。
製作には建築デザインソフトを用いており、映像のメイキングも公開している。
Kulam と題した作品では、ケーララの家によくある小さな池クラムが描かれる。作者はケーララ北部のタラシェリーThalassery出身とのこと。
森の中の蛇社
これらの映像が魅力的なのは臨場感がありながら、ゴミひとつなく蛇も虫もいない抽象化された外界が切りとられているからだ。即物性と記号化の加減がほどよくここちよい。しかしこの
ケーララの学校
Ormakal 記憶と題された映像には物語がある。かつて通った学校をたずね、教室に入り机をたどる。きざまれた名は現在のパートナーのものだ。