10カロール・クラブ追加

image

 

婆羅多国映画音楽の10カロール・クラブに馬拉地映画のヒット曲を付け加えたい。Sairat(2016)の zingaat が7月現在で1億2千万回を超えて再生されている。最近になっての猛伸か、マラーティー映画であることが盲点になって見落としたかだが、どちらにせよマハーラーシュトラ地場映画や他州に目が行くきっかけとなった。


Sairat はダリットのカースト違いの結婚を題材にしたもので、作品自体100カロール・クラブ入りの大ヒットとなっている。zingaat も力のあるナンバルで、よくある作りこんだミュージカル場面と一線を画した生な勢いがある。 巴基斯坦国のUrsのコンサートみたいだ。

 

インド映画産業の覇権はカルカッタマドラスボンベイへと移り変わってきた。ボンベイはマラーティー語圏で、地元映画で栄えたわけではない。だから世界一のラモジ・フィルムシティーを擁するハイダラーバードにも婆羅多国市場に覇を唱える潜在力はある。

 

WikiのCinema Of Indiaによれば2017年の Central Board of Film Certificationで認定された言語別フィルム数は
Hindi 364
Tamil 304
Telugu 294
Kannada 220
Bengali 163
Malayalam 153
Marathi 117
Bhojpuri 102
Gujarati 73
で他の国内18言語作品を総計すると婆羅多国映画は1986本が認定されている。マラーティー語話者は9000万人で、 国境で分割されたパンジャービーやバングラを別にして国内ではヒンディーに次ぐ大言語だ。作品数ではマラヤーラムより多かった年もあり、マラーティー映画は見過ごせない生産力をもっている。あくまで量の問題ではあるが、ここからすればヒット曲再生数が上位に来るのも不思議ではないし、歴史的に見ても質の高い作品を送り出している。

 

マラーティーの次に位置するボージプリー映画からも10カロール・クラブに2曲入っている。
chhalakata hamro jawaniya (Bhojipuri Raja  2016)
raate diya butake (Satya  2017)
どちらもプレイバックシンガーで男優のPawan Singh が演じている。

 

前回クラブ入りからもれた曲も紹介しておく。
baby doll (Ragini MMS 2  2014)
samjhawan (Humpty Sharma Ki Dulhania  2014)
agar tum saath ho (Tamasha 2015)
cheez badi (Machine  2017)

やはり大言語を抱える南インド映画の弱さが気になるが、ビジネスの仕方の問題だろう。