タマーシャー本に「バイタキシー・ラーワニーbaithakici lavani」という言葉が出てくる。これは座って踊るラーヴァニーのことで、maar dala とかムジュラーでよく見かける座り踊りのラーヴァニー版だ。
座り踊りは客への視線の投げかけが重要な要素になっているそうだ。親密さを演出する技術だ。ラーヴァニーでの視線については、長い記述があるので原本にあたってほしい。また同時に足首につける6kgあるというグングルーの重さで膝を傷めるため、年を経た踊り子のやむにやまれぬ演目になっているという。
ラーヴァニー独特のしぐさであるサーリーの端を頭上に帆のようにかかげる動作は、ムジュラーと呼ばれる。
ムジュラーはあいさつの意で、タワーイフが席でまず「ムジュラー申し上げます」と客に言葉をかけるところからきて踊りの名になった。演芸の寿ぎのあいさつ「千秋万歳」が、漫才、MANZAI に転化していったようなものだ。
baithakici बैठकीसी はsittingで、ウタク・バイタク uthak baithak はプロレスラーの鍛錬法ヒンズー・スクワットに相当する。
ウタク・バイタク उठक बैठक は、インド式体罰として映画でみかける。モーハンラールとショーバナの Thenmavin Kombath で、まぬけな悪役のシュリーニヴァーサンが交差した手で耳をつかんでやっていたあれだ。
最近ではコロナ禍で外出禁止を破った人々に、警官が課している映像が流れていた。収録中に居眠りした浜辺美波も、武田真治にスクワット10回を命じられた。