ルーミー人形オペラ
13世紀のスーフィー詩人ルーミーは現アフガーニスターンのバルフで生まれ、モンゴルの侵略を恐れた家族にともなわれ西アジアを転々とした。アナトリア、当時のルームで主に活動したのでルーミーと呼ばれた。
トルコではMevlevî 、またはMevlanaが通称で、メヴレヴィー教団の祖と仰がれる。ペルシア語だけでなくアラビア語、ギリシャ語、トルコ語を用いて作品を書き、西アジア、中央アジア、南アジアに広く影響を与えている。
がここで読める。
イランでのルーミー表演。
ルーミーはスンニー・ハナフィー派のイスラーム学者となったが、中年になって Shams-i Tabrizi タブリーズのシャムスというスーフィーに出会い回心した。二人の出会いが描かれている。詞はルーミーの Divan-i Shams-i Tabrizi にもとづく。
Homayoun Shajarian Arayesh Ghaliz
ルバーイヤートとハーフィズの記事で紹介した古典歌手シャジャリーアーンの息子による、ペルシア式裏声にミニアチュール・アニメを重ねた現代的ルーミー。英訳
先の二記事で登場したガリーブポウルによる人形オペラ。これもシャムスとの邂逅の場面。英字幕全編
南アジアではカッワーリーで歌われる。
パーキスターンのカッワール、Munshi Raziudin とイラン歌手 Giti Pashaeiによるルーミー歌謡のコラージュ。カッワーリーはウルドゥ語翻訳で歌われ、英字幕付き。Qawlはムハンマドの発言を意味し、預言者や聖者の宗教的言葉を歌う人をカッワールと呼ぶ。
Na Man Behooda Girde Kucha o BazaarHar Lehza Bashakal-aan
Fareed Ayaz と Abu Muhammad によるカッワーリー。
ヌスラットの歌唱。英字幕
Nami Danam Ke Aakhir Chun Dam e Deedar Me Raqsam
Anwar Sabri カッワールの歌唱。
(これは Usman Harooni の詩のようだ。コメントに英訳のあるメフィル محفل 映像)
さまざまなアーティストがルーミーに接近している。ディカプリオ主演の映画も企画されたことがある。
Avi Adir の演奏。
マドンナの朗読。
Shams Tabrizi: 'My Path to God'
エジプト人セファルディと英国アシュケナージが親で、イスラームに改宗した ベルギー人 Natacha Atlas の歌唱。師のシャムス・タブリーズによる詩を歌っている。
ルーミーは現トルコのコンヤで活動し、息子がメヴレヴィー教団を始めた。トルコからの映像は多いが、映画も製作されている。
Gönüller Sultanı Mevlana (1973) は Atıf Yılmaz 監督作品。クルドで、
ユルマズ・ギュネイの師匠にあたる。
シャムスを弟子が嫉妬して殺したとの伝説もはさまれるが、実際はアゼルバイジャンに行きそこで亡くなったとwikiシャムス記事にある。