滿天神佛

 

滿天神佛(1983)は、銭小豪と楊菁菁主演の神怪喜劇だ。霊幻片のはしりといえる鬼打鬼(1980)の後追いだが、銭小豪と鬼女とのからみなどは殭屍先生(1985)の先取りでもある。邵氏末期で嘉禾ゴールデン・ハーベストや新藝城の作品に比べると安手でドロくさく、そのためカルト的支持もある。

 

 

 

楊菁菁は日本から中国に渡ってきた抜け忍で、名は淳子。純子の表記もあって、統一されていない。連れは追手の忍者に倒される。

 

 

 

奮闘したが負傷した淳子は、道士の銭小豪に救われる。

 

 

 

その後も忍者頭目に襲われるが、これも銭小豪が道術で助ける。

 

 

ところが大頭目の黄正利は、矢崎という名の妖術使いで刃が立たない。黄正利の日本人役も喜劇もめずらしい。(富貴列車がそうだった。)

 

 

 

妖術合戦となり、関羽式神の連獅子が日中対決する。

 

 

仏陀に変身した茅山道術の道長にことごとく術を破られ、矢崎は最後の突撃をするが桃から生まれた桃太郎に退治される。

滿天神佛は一種の決まり文句だが、デタラメ過ぎて神も仏もない。