インドの「スリラー」

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チランジーヴィ・ファンには恨まれそうだが、チューブでいちばん閲覧されたであろうインド映画シーン、Golimar。Donga(1985)の一場面で、1000万単位の人々を笑い死にさせている。(残念ながら一番の老舗は大量のコメントとともに消えてしまった。現在この手では、セブ島刑務所がもっともポピュラーだろう。)

マイケル・ジャクソンのスリラー(1983)が出たすぐあとには、こういうパロディーが世界中にたくさん発生した。そのひとつにすぎないのだが、保存がよくて著作権がゆるいインド産がこのように残ることとなった。

悲鳴をあげる女の子こそラーダーRadhaで、一席設けようと思っているのに、こんな初紹介になってしまった。

<2015年追記>

現在チューブで最も視聴されているインド・ミュージカル場面は、nagada sang dhol(Goliyon Ki Raasleela Ram-leela  2013 ヒンディー)、love mera hit hit(Billu Barber 2009 ヒンディー)でともに5100万台だ。この数字は配給会社が公式公開しているからでもある。10億いかないとベストテンにも入れないミュージック・ヴィデオ分野では、けして多いほうではない。江南スタイル24億のように世界は新しいステップに飢えているが、インド映画はまだ独創性を発揮できているとはいえない。

タミル映画の男優ダヌシュDhanushのwhy this kolaveri diのレコーディング風景のクリップ(2011)が1億回を超えているのを思い出した。失恋ソングだが、青年特有の倦怠や感傷もしのばせるところが世界中の若者の共感を生んだ理由だろう。おもしろいことにMV自体はそこまでのヒットになっていない。

ダヌシュのnattu saraku (2004 Pudukkottayilirundhu Saravanan)も非常に新しいものを見た気分になる。A.R.ラフマーンを初めて知ったときのようだ。