2023-01-01から1年間の記事一覧
Naag Muni (1972 ウルドゥ) ラーニー主演の蛇映画の一場面。 これがポスターとして描かれたとき、イスラーム厳格主義団体から批判された。 腕が出ているからというのがその理由だった。1971年の東パーキスターン独立にからむ印度との戦争で負け、ピリピリ…
Madam Rani (1995 パンジャービー/ウルドゥ) スーパーヒットと主演女優の踊りを指標に映画史をたどってきたが、90年代はその方法ではうまくいかない。もちろんヒットしたからよい映画というわけではないし、踊りがいいから作品も素晴らしいものでもない。多…
Zabata (1993 パンジャービー) パーキスターン映画は衰退から滅亡に向かう1990年代だが、踊り手は多士済々に豊かだった。映画の踊り子は古典の習いごとをしたお嬢さんか花街で修業して映画界に身を投じた人々だが、黄金時代をへて映画ダンスそのものを身につ…
雲南孔雀舞は、雲南白族出身の楊麗萍の踊りで全国的に知られるようになった。中央アジア風味が強いのが目を引いたのだった。しかし専業舞踏家であるから、振付も創作なのではないかと思った。 それで現地の実際を知りたくて傣族孔雀舞——《中国影像方志》を見…
www.youtube.com Little Chinese Everywhere というスイスと中国を行ったり来たりしているVloggerが、雲南の回族の街を紹介している。 沙甸街道は雲南省紅河哈尼族彝族自治州に属し、街道といっても街の名だ。沙甸鎮とも呼ばれる。 昆明市の南にあり、ヴィエ…
レズギ人の踊り(ヴェレシュチャーギン画)つま先立ちが特徴 現在パレスティナ側に立った日本語記事がいちばん読めるのはParsTodayだと思うが、今日の文化特集でアーザルバーイジャーン州の踊りレズギーが言及されていた。東と西の二つのアーザルバーイジャ…
パーキスターン映画コレクターである Guddu Khan のお宝 2016年7月に船井産業がVHSデッキの生産をやめたとき、パーキスターンのThe Express Tribuneに2つの記事が書かれた。 VTRの終焉では「90年代のパキスタンのレンタルヴィデオ業界は、実際の映画館を持た…
1998年のブロックバスター Choorian (パンジャービー) サーイマとナルギース共演 スーパーヒットとかブロックバスターとかは「全パーキスターンが泣いた」式の 興行のうたい文句のようなもので、客観的に定義できるようなものではない。日本でもどんなに映画…
シャールクがXでガザの平和を祈願した。 www.bollywoodlife.com ソーナークシー・スィンハーとアルジュン・カプールも同様のメッセージを伝えている。 反ムスリム感情をあおる現在の右翼政権下では、摩擦もおきるだろう。
エジプトのTikToker である Eman Askar は、2分に満たない歌でパレスティナの歴史を要約してみせた。メッセージは3行まででとおもっているが、これは脱帽だ。 シャンティーShanty と呼ばれる船乗り民謡のスタイルで、綱引きなどで歌われたらしい。「宝島」の…
ガザのラッパーであるアブダールMC Abdul のことは、パレスティナ新年記事で紹介した。当時14才でいま15才になったところだ。Shouting At The Wall はヴァイラルになって、アニメ版までできた。 ビリビリ中字幕版は今日登場した。 www.youtube.com 少し成長…
グルナール・ベーガムはパシュトー映画のプレイバック・シンガーで、パシュトー映画誕生第二作目の Darra Khaibar (1971) から活動をはじめている。パシュトー映画では、ヌールジャハーンに相当する存在として敬愛されてきた。 PFM Gulnar Begum www.youtube…
スルターン・ラーヒー 1980年代は、スルターン・ラーヒーのものだったといってもいいだろう。 むかしから農村抗争映画やジャット族映画はあったが、1979年のマウラー・ジャットが画期となった。 それはスルターンに色悪ともいえるムスタファー・クレイシーを…
Quoraの「なぜパーキスターン映画は70年代後半に衰退したか?」という問いにChatGPTによる答えが引かれていた。 それを愚誤郎に訳させると 1970 年代後半のパキスタン映画産業の衰退は、さまざまな要因が重なって引き起こされました。重要な要因の 1 つは、…
死亡遊戯 (1978) とシンバッド七回目の航海 (1958) を併映している。 1965年の巴印戦争を受けインド映画は完全に禁止され、パーキスターン映画にとっては追い風となった。1970年代は毎年100本を超えて製作され、1971年の東パーキスターン分離にも影響されな…
ラーホールのRitz Cinemaで上映されるJabroo(1956 パンジャービー・バーングラー) パーキスターン映画黄金時代は1960-70年代とされる。さらにいえば巴印戦争でインド映画が全面禁止となった1965年から、1977年クーデターまでが最盛期となる。製作本数は100本…
www.bilibili.com ロシア代表テストスケート・ショート (9月16日) ワリエワはすっかりたくましくなって、今シーズンのショートを披露した。網膜手術をして練習できないまま臨んだのだが、滑りのよさはあいかわらずだ。挑発的メイクと演技で、北京のときの追…
Ek Gnah Aur Sahi (1975 ウルドゥー) Ek Gnah Aur Sahi 「もうひとつの罪」については、すでに記事にしている。サビーハ、ラーニー、モハマド・アリーによる二代にわたる大メロドラマとして、パーキスターン映画でも出色であり公開時はスーパーヒットとなっ…
Ek Gunah Aur Sahi (1975 ウルドゥ) Basheera (1972 パンジャービー) パーキスターン映画ではウルドゥ、パンジャービー、パシュトーが主要言語となっているが、これは製作地を反映していたわけではない。20世紀末まではラーホールが、独占的な映画生産現場だ…
Waadah (1957)のサビーハとアーシク・フサイン 前回記事のnain se nain milaye rakhnay koでサビーハと踊っていたプロのダンサーは、アーシク・フサインだった。 フサインはバナラシ派カッタクの第一人者として、独立前からカッタク王nritya samratの盛名を…
サビーハ・ハーナム Waadah (1957 ウルドゥ) サビーハ・ハーナムは1950年のBeliでデビューし、同年二作目のDo Aansoがパーキスターン初の大ヒット映画となった。50年代を通じヒットを生み出し、Gumnaam (1954)、Sassi (同)、Saat Laakh (1957)、Waadah (同)…
Dupatta (1952 ウルドゥ) 1950年代はサビーハ・ハーナムの時代であると同時に、1952年にDupattaで銀幕復帰し59年歌手専業になるまで演技をつづけたヌールジャハーンによって彩られている。またこの時期に、ニーロー、Musarrat Nazir 、Shamim Ara など新世…
Ishq-e-Laila (1957 ウルドゥ) のサビーハ・ハーナム。ライラ・マジュヌー伝説の映画化。 維基、油管、愚誤郎がなければこのブログは成立しない。最近は百度や哔哩哔哩も控えにいるが、まだ力不足だ。だがパーキスターン映画のこととなるとPFM 、Paksitan Fi…
Teri Yaad (1948 ウルドゥ) Teri Yaad はパーキスターン建国後はじめて生まれた映画だ。ウルドゥ映画だがパンジャーブ州ラーホールで製作された。そこにしか撮影所がなかったからであり、のちのウルドゥ映画でもカラーチーでなくラーホール製作のものがほと…
パ中国境のフンジュラーブ峠を越えてパミール高原を北上すると、カシュガルにいたるカラコルムハイウェイ途上に石頭城址がある。赤印がそれで、ここは大唐西域記の朅盤陀国首府だった。現在はタシュクルガン・タジク自治県で、新疆のカシュガル地区に属して…
アブラール・バーイーことWildLens by Abrarのup主が掲載したカラーシュ谷の映像は、2年前のパーキスターン車行S2.EP27にあたっていた。このツアーは北部をめぐるもので、いろいろと興味深い地をたずねている。 EP10とEP11ではカラコルムハイウェイを使った…
ラジニ新作Jailerのタマンナーの踊りKaaVaaLaaが気に入っていたのだが、これまではさわりの映像しかネットに上がっていなかった。それでもあっという間にミームが生まれて、本家より視聴数が多くなったりしていた。 www.youtube.com しかし昨日やっと全貌が…
カラーシュの人々が住むのはパーキスターン北部、ハイバルパフトゥンフワ州のアフガーニスターンに接する谷あいだ。男たちは平たいパシュトゥーン帽Pakolをかぶるが、女たちは祭の日に羽根付帽子を着用する。パーキスターンではおそらくここだけの習俗だ。 w…
ゴジラ新作であるマイナスゴジラの新しい予告編が出た。浜辺美波はカメオでなく本格的出演のようだ。といってもT-Rex文化祭のように、手を引かれて逃げまわるだけだろうが。 しかしそれでいい。モンスターとのプロレスなどでなく、ひたすら街を破壊し人々を…
パンナー はパティアーラーの宮廷顧問の娘で、分離とともにカラーチーへ移った。5才からカッタクを学び、Panna の名で子役として映画界に入りまた舞踊家として王侯貴顕の前で表演するようになった。映画ダンスと古典舞踊を結ぶ数少ないひとりだ。 しかし映画…